きりん

世界で最大の大きさを誇る陸上動物はゾウなのですが、そんなゾウでも背の高さは“きりん”にはかないません。つまり世界で一番ノッポなのですね。その身長は5〜6mといいますから、二階の窓に直接顔が出てしまうくらいになります。ここではそんなきりんについてお話してみましょう。

きりんを観察しましょう

まずはきりんの分類や生活などについてお話してみましょう。きりんは難しい分け方で言うと、哺乳綱(ほにゅうこう)偶蹄目(ぐうていもく)キリン科キリン属キリンという分類になります。難しいので簡単に説明すると、哺乳鋼とは卵ではなく赤ちゃんとして産まれて母乳で育つ仲間、偶蹄目は蹄(ひづめ)が2つに分かれている種類です。偶蹄目の代表はウシなので偶蹄目のことをウシ目とよぶこともあります。つまりきりんは大きく分けるとウシの仲間になるのですね。でもそれではあまりに種類が多すぎるので、その中からさらにきりんに近い仲間だけをあつめてきりん科というグループに分けています。

きりんの生活

きりんはアフリカ大陸の真ん中より下(南)側のサバンナに多く住んでいます。サバンナとは熱帯性の草原のことで、草を食べるきりんにとっては大変すみやすいところになっています。動きはゆっくりに見えますが、全力で走れば時速は50kmにもなるので車並みの速さですね。そのほか、ウシの仲間のせいか鳴き声もウシのように「も〜」と鳴きますが、めったに鳴くことはありません。

きりんの種類

きりんはいくつかの種類に分けられます。日本の動物園で見られるものはおもにマサイキリンと呼ばれるものやアミメキリンと呼ばれるものですが、これらは住んでいるところや、もようのちょっとした違いによるわけ方で、非常に似た種類ですからこれらを“亜種”と呼びます。きりんの亜種はこのほかにもケープキリン、ナイジェリアキリンなど数種類が発見されています。


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きりんの特徴

きりんの特徴といえばまずは身体の半分以上を占める首の長さでしょう。ただ、あれだけ長い首なのに骨の数は7個と、私たち人間とかわりません。身体のほうを観察してみれば体中がヒョウのような柄におおわれています。きりんの学名は日本語にしてみると「ヒョウ柄ラクダ」という風に訳せますが、見たとおりですね。もう一つの特徴がきりんのツノでしょう。きりんは目立つように2本のツノを持っているのですが、その他にもあと3本のツノを持っています。とはいっても残りのツノはツノの上に皮膚がかぶさっているので見ただけでは良くわかりません。でもよく見ると頭の中央辺りに1つ、見えるツノの後ろ側に2つ、合計3つのツノが隠れています。きりんの頭は高くて観察もしづらいですけど、きりんの画像を見つけたらよくみてみましょう。

きりんと“麒麟”

麒麟は難しい字ですが、これできりんと読みます。これは中国で信じられていた架空の生物で、動物界のボスとされています。優しく、慈悲深い生き物で大きさも5m以上あるとされていました。中国に初めて動物のきりんが紹介されたときに、あまりの大きさと姿にみんなが驚いて「これが伝説の麒麟にちがいあるまい」とばかりにきりんと呼ぶようになったとされています。なるほど、今までのきりんの特徴に当てはまっていますし昔の人がそう考えたのも無理は無いかもしれませんね。

ミッシングリンク・きりんの首

ちょっと難しい言葉ですが“ミッシングリンク”という言葉があります。日本語では“うしなわれた輪”という意味になります。ちょっと不思議なお話ですので紹介しましょう。よく聞く話には「きりんのもとの生き物は首が短かった。しかし必要に応じて高いところのエサを取るために次第に長くなった」というものがあります。これはダーウィンの進化論と呼ばれるもので、有名なお話ですから聞いたことがあると思います。

見つからないきりんの中間

でも不思議なことに首の短かったきりんの祖先の化石は見つかっていますし、現在首の長いきりんは普通に住んでいます。でもこの間の化石、つまり中くらいの首の長さをしたきりんの祖先の化石というものが見つかっていないのです。“次第に長くなった”のであればその時代のきりんの化石があってもいいはずなのですが、まだ見つかっていません。

きりんの首はある日突然伸びた?

過去から現在に進化したのなら見つかってもおかしくは無い“中間体”が見つからないというのはなんとも不思議なことで、これを進化のミッシングリングと呼びます。もしも中間体がいないと考えてみると、例えばある日突然に首の短いきりんの仲間からいきなり突然変異で首の長いきりんが生まれたのではないか、といった考え方も出来ます。学会では今でもダーウィンの進化論のほうが優勢ですが、あなたはどちらを支持しますか?

きりんと立ちくらみしないのか?

私たちがしゃがんだ状態から急に立ち上がると、立ちくらみを起こします。これは急に高さが変わったおかげで脳みそに血液が行き渡らなくなってしまうからなのですが、きりんの場合は首が長いおかげで高さの差は5m以上になってしまいます。この状態できりんは立ちくらみしないのでしょうか?

きりんとワンダーネット

実はきりんの後頭部には網のように細い血管がはりめぐらせてあります。この血管が血液を一時的にためておいてくれるのできりんはそう簡単に立ちくらみしないのですね。難しい言葉では“ワンダーネット”とよびます。


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