アライグマ

アライグマ。日本ではアニメの影響もあってか認知度は高い動物だと思います。かわいらしい姿と愛嬌のある顔立ちで人気者のアライグマ。おもわずテレビ画面に釘付けになりそうですね。しかし、最近テレビで彼らを見かけるときには必ずといっていいほど檻に囲われ回りをハンターが取り巻いている・・といった画面ばかりのような気がします。ここではアライグマと彼らを取り巻く環境についてお話しましょう。

アライグマについて

アライグマについての生態と彼らを取り巻く環境によっていまやアライグマはかわいいアライグマから“厄介者”というレッテルを貼られるまでになり、駆除される憂き目にもあっています。なぜこういったことが起きたのか、を語る前にまずはアライグマについて紹介していきましょう。アライグマは英語ではラクーン(Raccoon)とよばれ、広くはネコの仲間に属します。外見はネコというよりタヌキや以前話題になったレッサーパンダなどに近いようで、レッサーパンダ同様尻尾に輪紋があるのが特徴です。北アメリカ方面が原産地になります。

アライグマの生態

大人のアライグマは50cm前後と、これまたタヌキやレッサーパンダと同じくらいの大きさで、道路にぴょこっと飛び出てきたらとっさの判別は難しいかもしれません。春先に子供を数頭生みますが、雑食性で環境適応力が高いことも手伝って繁殖力がかなり高いとされています。

アライグマの食事

先ほど紹介した通り、アライグマは基本的に雑食であり植物から小動物までいろいろなものをえさにします。その上大食いで他の同じくらいの体格の動物に比べても倍近くの食料を必要とします。


スポンサードリンク

アライグマが増える!

日本にはもともとアライグマは生息していなかったのです。しかし現在はそれこそ日本中でアライグマを見かけるようになりました。ではなぜアライグマが各地で繁殖をするようになったのか? もともとなんのためにアライグマは日本につれてこられたのか? といった疑問を考えてみましょう。アライグマは見た目にもかわいい上にアライグマを主人公にしたアニメがブームになりました。その追い風を受けて輸入され、あちこちの家庭で飼われるようになりました。ここまではよかったのですが、アニメとは違い現実のアライグマはかわいらしくえさを洗うしぐさを見せてくれるどころか人にはほとんど懐かず、威嚇と攻撃を繰り返すようになります。野生動物なのですから当たり前のことではありますが。

廃棄されるアライグマ

もともとブームに乗っかりやすく、ブームが過ぎれば見向きもしなくなるのが日本人の悪い癖で、しかも思ったよりも懐かないのですぐに持て余してしまいます。しかし保健所行きはかわいそう・・ということで多くのアライグマが山中に放棄されるハメになりました。つまり飼い主は自分ではなく自然にその処分を任せてしまったのです。

繁殖し続けるアライグマ

ところがアライグマは持ち前の環境適応能力でしっかりと日本の自然に慣れてしまい、着々とその子孫を増やし始めます。幸いにも日本にはアライグマを襲ってエサにするような動物がほとんどいないために俗に言う天敵がいませんでした。そのうえ見た目もかわいらしく、人間もついつい見逃しがちでした。

問題を起こすアライグマ

天敵はいない、人間は追い払うどころかエサをくれる、もともと環境に対する適応能力が高い・・・と、アライグマにとって日本はまさに楽園。あっという間に増えてしまったアライグマは餌場を求めて人間の住処へも出没し始めます。畑に出て大量の農作物を食い荒らし、糞尿によって家屋を汚し、さらには寄生虫を媒介するようになり、ここにきてやっと日本人はアライグマの問題に気づきましたが、すでに遅かったといえます。このころにはアライグマはさらに数と生息域を増やし、現在では40都道府県にまで広がっています。ほぼ日本中にアライグマが生息しているといえるでしょう。農作物への打撃だけでもかなりの単位になります。そのためアライグマは特定外来生物法という法律の中で、日本の生態系や農業に深刻な問題を引き起こすために駆除しても良いと定められています。

翻弄されるアライグマ

もとはといえば人間の都合で強制的にアメリカから連れてこられたアライグマなのに、いまや日本では厄介者扱いされ、見かけたら容赦なく駆除、もしもペットとして飼えなくなったら保健所に連れて行かれるしかない(特定外来物法ではアライグマを他人に譲ったり、どこかに逃がしたりしてはいけないと定められています)アライグマ。周りから見ればかわいそうとしか言えませんね。とはいえ、直接アライグマにやられている農家の方などの当事者にとってはもはやそのようなことを言っていられるような状態ではありません。日本人は当事者にならない限り実に優しく、そして冷淡な国民です。こういった駆除に関して動物愛護団体は抗議を行っていますが、もしも自分の子供がアライグマの媒介する寄生虫にやられて視力をうしなったとしても、アライグマの駆除に反対し続けられるのかといった悲しい疑問が残ります。

アライグマ問題のまとめ

結局は、見かけだけのかわいらしさから安易にペットとして輸入、持て余して捨てた心無い人たちが責任を負うべきではないでしょうか。アライグマは野生の動物です。ペットとして品種改良を続けられてきた犬猫とは違います。今ではきちんとアライグマをペットとして飼育する場合は「例えペットとして飼えない事情が出来たとしても他人に譲り渡したり、野山に遺棄したりしてはいけない」とはっきり決められています。つまりペットとして輸入したアライグマはどのような手段であれ最後まで責任を取らなければいけません。もしもアライグマを飼おうと思うのであれば、その覚悟が必要なのです。


スポンサードリンク

    Copyright 2006 HOME. All rights reserved.
お問い合わせ